乳歯が予定より早く抜けてしまった場合、そのまま放置していませんか?
実は、早期の乳歯脱落は将来の歯並びやかみ合わせに大きな影響を与えることがあります。
乳歯が早く抜けるとどうなる?
永久歯のスペースがなくなるリスク
乳歯は、永久歯が正しい位置に生えてくるための“ガイド”のような役割を果たしています。
本来のタイミングよりも早く乳歯が抜けてしまうと、周囲の歯がその空間に倒れ込んでしまい、永久歯が生えてくるスペースが失われてしまいます。
その結果、歯並びが乱れたり、噛み合わせに問題が生じたりする可能性があります。
将来的な矯正治療のリスクが高まる
早期脱落により歯列が乱れると、将来的に矯正治療が必要になることも珍しくありません。
特に、下顎の前歯や上顎の小臼歯のようにスペースが限られている部位では、永久歯が正しい位置に生えず、重なり合ったり、外側に飛び出したりするケースがよくあります。
保隙処置(スペースメンテナー)とは?

抜けた歯のスペースを確保するための装置
保隙処置とは、早く抜けた乳歯のスペースを保つために専用の器具(スペースメンテナー)を装着する治療法です。
この処置により、周囲の歯が動いてしまうのを防ぎ、将来生えてくる永久歯のスペースを確保することができます。
固定式と可撤式の違い
スペースメンテナーには大きく分けて2種類あります。
- 固定式タイプ:金属のバンドを隣接する歯に装着し、抜けた箇所にアーチ状のバーを渡して空間を保持します。取り外しはできませんが、日常生活での違和感が少ないのが特徴です。
- 可撤式タイプ:入れ歯のように自分で取り外し可能なタイプ。成長や口腔内の状況に応じて調整しやすい一方で、紛失や装着忘れのリスクがあります。
お子さまの年齢や口腔内の状態に応じて、どちらのタイプが適しているかを歯科医師が判断します。
保隙処置を受けるべきかの判断基準
乳歯が抜けてからどのくらい経過したか
保隙処置を検討する際は、乳歯が抜けてからの経過時間が重要です。抜けてからすぐであれば、周囲の歯の移動を防げる可能性が高まります。
放置する時間が長いほど、歯はゆっくりと動いていきます。そのため、「まだ永久歯が生えてこないな…」と思っているうちに、スペースが閉じてしまうことも。早めの判断がカギとなります。
永久歯の萌出時期の確認方法
永久歯の生えるタイミングには個人差がありますが、一般的な萌出時期を参考にしながら、レントゲン撮影で確認するのが確実です。
例えば、下の前歯は6歳ごろ、第一大臼歯は6〜7歳ごろに生えてきます。もし平均的な萌出時期よりもかなり早く乳歯が抜けてしまっている場合は、保隙処置の検討が必要です。
歯科医院でのレントゲン検査の重要性
保隙処置が必要かどうかを判断するには、レントゲン撮影によって永久歯の位置や萌出状況を確認することが欠かせません。
歯ぐきの下にある永久歯の位置や向きを把握することで、適切な治療方針を立てることができます。
自己判断せずに歯科医の診断を仰ぐ理由
見た目では問題なさそうに見えても、内部では永久歯が斜めになっていたり、スペースがすでに失われ始めていたりすることがあります。
ご家庭での判断だけで放置するのではなく、歯科医師による専門的な診断を受けることで、お子さまの口腔内環境を最適に保つことができます。
歯科医院に相談するタイミングとメリット

乳歯が抜けたら早めの受診を
「乳歯が抜けたけど、まだ永久歯が生えてこない」と感じたら、早めに歯科医院を受診することをおすすめします。
早期の相談により、必要に応じた保隙処置を迅速に行うことが可能になり、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。
将来の矯正治療の負担を軽減できる
スペースメンテナーによって歯並びの崩れを予防することで、将来的に大がかりな矯正治療が不要になる可能性もあります。
矯正の費用や治療期間を抑える意味でも、保隙処置は非常に重要です。
子どもの歯を守るためにできること
保護者の方が気をつけるべきポイントは以下のとおりです。
- 定期的な歯科検診を受ける
- 乳歯の早期脱落を見逃さない
- 歯が抜けた際のスペースを観察する
- 永久歯が生えてくる目安時期を知っておく
ちょっとした気づきと早めの行動が、お子さまの健康な歯の未来につながります
まとめ
乳歯が早く抜けてしまったとき、「これって大丈夫かな…」と不安になる方は多いと思います。
その不安を解消する第一歩が、歯科医院での相談です。
きずな歯科では、保護者の方の疑問や心配ごとに丁寧に対応し、お子さまが笑顔で成長できるよう全力でサポートいたします。
今すぐお気軽にご予約・お問い合わせください!



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