「歯茎に白いできものができてる…これってニキビ?」「気になってつぶしたら膿が出たけど大丈夫かな…?」そんな不安を抱えてこのページにたどり着いた方へ。
歯茎にできる“おでき”や“ニキビのようなもの”は、見た目以上に重大な口腔トラブルのサインであることがあります。 「これって歯医者に行くべき?」「放っておいても治る?」と迷っている方も、ぜひ最後まで読んでみてください!
歯茎にできた「おでき」や「ニキビ」の正体とは
見た目は小さくても重大なトラブルの可能性
歯茎にできる白いできものやぷくっとした膨らみは、一見すると小さなニキビのように見えることがありますが、実は深刻な口腔内の異常を知らせるサインかもしれません。特に痛みがなくても、炎症や感染症、歯の根のトラブルが原因でできものが生じているケースが多く、放置すると悪化するリスクがあります。
よくあるできものの種類(フィステル・歯肉膿瘍・良性腫瘍など)

▼歯茎に現れるできものにはいくつか種類があり、主なものは以下の通りです
- フィステル(瘻孔):膿がたまった状態から自然に排出される通路で、根尖病変や歯周病の影響で生じることが多い
- 歯肉膿瘍:歯周ポケットに細菌が侵入し、炎症・膿がたまる状態
- 良性腫瘍や嚢胞:線維腫や粘液嚢胞など、比較的まれだが注意が必要なケースもあり
どれも“ただのニキビ”とは異なるため、専門の診断が欠かせません。
放置しても治らない・繰り返すのはなぜ?
フィステルや歯肉膿瘍などは、根本原因である歯の内部の感染や歯周病が治っていないと、膿が出たり引いたりを繰り返します。
自己治癒することはほぼなく、放置することで歯や歯茎のダメージが進行し、最終的には歯を失うリスクもあります。
自分でつぶすとどうなる?起こり得るリスクと感染拡大

できものを指や爪でつぶすと、一時的に膿が出て楽になったように感じるかもしれません。
しかし、これは非常に危険な行為です。
- 感染がさらに奥へ広がる
- 細菌が血流に入り全身に影響する(※重症化すると敗血症などのリスクも)
- 歯の保存が困難になる場合もある
違和感や膿が出るなどの症状があったら、自己処理せず歯科医院での診断を受けましょう。
膿が出る原因と歯茎にできものができる仕組み
根の先の炎症「根尖病変」や「歯周病」が原因のことも
歯の根の先に膿がたまる「根尖病変(こんせんびょうへん)」は、根管の中で細菌感染が起きている状態です。また、歯周病によって歯と歯茎の隙間(歯周ポケット)が深くなり、そこに細菌がたまることで膿が発生することもあります。
▼歯周ポケットについて理解を深めたい方はこちらをチェック!
歯の神経が死んでしまっているケースもある
虫歯や強い衝撃などが原因で歯の神経が死んでしまうと、根の内部で細菌が増殖し、膿が外へ排出される“通り道(フィステル)”を作ることがあります。この場合、神経の治療(根管治療)や、歯の抜歯が必要になることも。
親知らずや深い虫歯が関係している場合
特に親知らずは歯茎の奥に埋まっていることが多く、磨き残しや細菌の温床になりやすいため、炎症や膿の原因になりやすい部位です。また、重度の虫歯が進行すると歯髄炎から膿がたまることもあります。
歯髄炎は、虫歯などで歯の神経に炎症が起きて強い痛みを生じる病気で、進行すると神経を取る治療が必要になることがあります。
歯茎のトラブルを放置した場合の進行例と危険性
【進行例の一例】
| 症状レベル | 状態 | 治療内容 |
| 軽度 | 歯茎に小さな膿のふくらみ | 歯石除去、歯磨き指導 |
| 中等度 | 膿が繰り返し出る・違和感が続く | 根管治療、抗菌処置 |
| 重度 | フィステル形成・激しい腫れ・発熱 | 切開排膿・抜歯の可能性あり |
膿を放置すると炎症が顎骨にまで広がり、手術や長期治療が必要になることもあります。
歯茎の腫れ・できものを見つけた時の正しい対処法
自分で潰したらどうすればいい?応急処置の注意点
すでにつぶしてしまった場合でも、無理に中の膿を押し出したり、薬を自己判断で塗るのはNGです。
▼以下の応急処置をした上で、できるだけ早く歯科を受診してください
- 清潔なうがいで口内をゆすぐ(刺激の少ない洗口液などを使用)
- アルコールやたばこを控える
- 強い痛みがある場合は市販の鎮痛剤を服用(ただし一時的)
放置せず歯科を受診すべき症状・タイミングとは
▼以下のような症状がある場合は、すぐに歯科医院を受診しましょう
歯科での診断と治療内容(レントゲン・根管治療・切開など)

歯科医院では以下のような診断・処置が行われます。
- レントゲン・CT撮影:根の感染や骨の状態を確認
- 根管治療:感染歯髄の除去・消毒
- 切開排膿:膿がたまっている場合、局所麻酔で切開して排膿
- 抗菌薬の処方:感染の広がりを抑える
症状や原因に応じて、最適な治療が提案されます。
歯医者が「膿を出す」場合と「出さない」場合の違い
膿がたまっていても、無理に排膿させない方が良いケースもあります。たとえば、フィステルを通じて自然排膿が行われている状態で、急に閉じると内部の感染が広がる可能性があるためです。そのため、「膿は出せばいい」わけではなく、医師の判断に従うことが大切です。
まとめ
「歯茎がムズムズする…」「最近、出血しやすいかも…」そんな小さな違和感こそ、歯茎トラブルのはじまりかもしれません。「こんなことで相談していいのかな?」と思うようなことでも大歓迎!不安や疑問はそのままにせず、ぜひ一度お気軽にご相談ください。




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